大台・北俣川から白鬚岳・戸倉山

登山口の赤いテープ  稲美町を5:30に出発して、阪神高速・南阪奈道・R169道の駅大淀で休憩の後、柏木を経て北股川沿いの林道を走る。
 登山口が分からなく、行き過ぎてしまった。地図で確認し、登山口近くの林道拡幅地に駐車。
 ビバーク想定の共同装備を分担し、身支度を整え、登山口を捜しながら歩く。

 しばらく進むと、テープが巻いてあり、ここから取り付き斜面を登り始める。
 最初から滑り易い急斜面。地形図で認識していたものの、予想以上で息が上がる。
 掴む物もないので、地面を押さえながら登る。まるで雪壁を登っているようだ。
 やっと尾根にのるが、尾根も急登で長い。
 踏み跡はしっかりついているので歩き易くなってくる。

快晴の白鬚岳頂上  尾根が切れた処が大鯛山の山頂で、木々に囲まれ涼しいが、展望は無い。
 休憩後、ハッキリした尾根を白鬚岳に進む。
 広い潅木帯の中を登り、南面は杉の植林、北面はブナの自然林に分かれている尾根を登ると、白鬚岳の肩に出る。
 肩からは岩場混じりの南側が切れ落ちた尾根を登ると、あけぼのつつじ(アカヤシオ)や石楠花が咲いていて、疲れを癒してくれる。
 白鬚岳の頂上にも、あけぼのつつじが沢山咲いていて、その後方には、大普賢岳から大台ヶ原までも綺麗に見える。
 頂上には、今西錦司氏の1500回登山記念碑があり、83歳で達成されたそうです。

大鯛山  登ってきた道を大鯛山まで戻り、北へ高尾山を目指す。
 高尾山までは、ブナ林の尾根歩きが続き、フェンス沿いに切り開かれた尾根を登ると、登尾の分岐に出る。
 後半のバリエイションルートを考慮し、体力温存で、登尾登頂を止めて分岐で小休止。
 分岐から見る戸倉山は伐採が進んで、禿山になっている。
 戸倉山への登山道は、作業の重機跡なのか荒れていて滑り易い。
 戸倉山の山頂は、長くて広い。
 展望は四方に開け、薊岳~桧塚・千石山~池木屋山の台高山脈や大普賢岳・八経ヶ岳などの大峰山脈が見える。

 休憩後、山行のクライマックスの下山。

高尾山  伐採材を降ろすモノレールのレールに沿って下る予定でしたが、撤去されレール跡が見つからない。
 計画の尾根とは異なるが、作業場跡らしき所からフェンス沿いに下る事に決める。
 急斜面の為、フェンスを掴みながら、滑らないよう慎重に下ると、テープが見つかる。
 先に不安はあるが、テープを信じて下る事にして進むと、作業場跡が見つかり、確信して下る。
 途中、倒木や崖などで、踏み跡が消えていて、捜すとテープが見つかる。
 その繰り返しでどんどん下ると、断崖に突き当たり、木の根だけでもっている両側が切れ落ちた狭い岩場が現れる。
 その先がどうなっているのか判らないが、意を決して慎重に登り返すと、南へ尾根が繋がっていて一安心。

戸倉山を望む  難所では、テープに助けられて、細くなった尾根の道なき道を薮漕ぎで進むと、北股雨量局の建物が現れる。
 建物の前には、職員用の階段が続いている。
 これで懸垂下降の心配は無くなり、ホットして休憩。
 後は、ルンルン気分で、階段を下って林道に出る。

 林道出合からしばらく歩くと、モノレール小屋があった。
 そこにはレールが急斜面に延びていて、途中からレールが無くなり、藪になっている。
 このルートを下るのは相当難儀そうで、テープを信じ下山して良かった。

 縦走の充実感に浸りながら、林道を歩き、車まで戻る。

 山行日:2011年5月17日(火)

稲美町5:30⇒阪神高速・南阪奈道⇒橿原IC⇒R169⇒大淀⇒柏木(北俣林道)P8:30→北俣白鬚登山口8:50→大鯛山10:10→白鬚岳11:05→大鯛山12:05→高尾山12:35→登尾分岐13:35→戸倉山14:15→北俣雨量局15:45→細尾谷出合林道15:50→北俣林道P16:25⇒大和高田⇒往路を複走⇒稲美町20:35
参加者
 CL榎本・前田・森安・西川(記録) 計4名